世界的に圧倒的なシェアを誇るGAFA(ガーファと読む)。GAFAとは、IT企業の4社(Google、Amazon、Facebook、Apple)の頭文字を取ったものです。最近はこれに老舗だが勢いを取り戻しつつあるMicrosoftを加えてGAFAM(ガーファム)と呼ぶ場合もあります。2020年5月、日経新聞はGAFAMの時価総額は計560兆円となり、東証1部2170社の合計を上回ったと報じました。これらの会社のサービスは今やなくてはならないものであり、他社の追随を許さない状況ができつつあります。
Google(グーグル)
インターネットを使っている人でGoogleを知らない人はいないと思いますが、意外とGoogleを運営する会社がAlphabetだということを知らない人も多いのではないかと思います。Alphabet・Googleはインターネット検索サービスを行っているアメリカの会社で、1998年9月27日に創業し、20年ほどで今の姿へと急成長しました。
Googleの核となるサービスは検索エンジンですが、ほかにもEメールソフトである「Gmail」、動画配信サービスの「YouTube」、スマホOS「Android」、ブラウザ「GoogleChrome」などさまざまなサービスを展開しています。ソフトウェアだけではなくハードウェアの開発にも強みを持ち、「Pixel」などのスマートフォンも開発・発売しています。
Apple(アップル)
Appleもアメリカの大手IT企業のひとつ。iPhoneやMacなどのハードウェア製品は知られるところですが、自社でソフト開発とハード開発を一貫して行っていることが特徴です。シンプルでスタイリッシュなデザインからApple信者も少なくありません。
Facebook(フェイスブック)
同社の提供するサービスFacebookは世界最大級のSNSとも呼ばれており、今や世界の4人に1人がユーザーであると言われています。2004年にマーク・ザッカーバーグ氏により設立された会社で、「Facebook」に加えて「Instagram」や「Facebook Messenger」などのサービスを提供しています。
Amazon(アマゾン)
Amazonは世界最大級の通販サイトです。もともとは書籍のネット販売を行っていた同社ですが、世界で一番の品揃えを標榜し、ありとあらゆる商品や動画コンテンツなどを販売しています。自社商品の販売だけではなく、外部のセラーが販売を行えるようプラットフォームを解放したことが更なる競争と品揃え、そして低価格化の原動力になりました。もともと自社で使っていたコンピュータ・リソースを外部の企業にインフラ・クラウドサービスとして売り出したのがAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)です。ちなみに、創業者であるジェフ・ベゾス氏は2020年のフォーブス世界長者番付で一位を獲得しています。
Microsoft(マイクロソフト)
Microsoftは最大手のソフトウェア開発会社です。1975年にビル・ゲイツ氏とポール・アレン氏によって設立された同社は1985年にPC向けのOSであるWindowsを開発。Excel、Word、PowerPointなどビジネスに不可欠なソフトウェアを提供し続けており、これらソフトウェアはビジネスにおけるデ・ファクト・スタンダードとなっています。
GAFAに共通する強み
各社インターネットを軸にしたプラットフォームビジネスを行っています。例えば、AmazonではAmazonが商品を仕入れて販売している他に、外部のセラーにマーケットプレイスを提供しています。Amazonはプラットフォームとして売り場を提供することで、セラーから手数料収入を得ています。他にもFacebookを利用した広告や、Googleアドセンス、Apple Musicなど、多くのユーザーがいるサービスの場をビジネスにも応用していくことでさらなる利益を出しているのです。
また、各社ともビジネスで蓄積した「ビッグデータ」と呼ばれる購買履歴や行動パターンを詳細に分析し、新たなサービス展開や既存のサービス向上(しいては売上や利益の貢献)のために上手く応用しています。