求職中、最もキツい時…それは面接の結果を待つ時間かもしれません。いつまで経っても連絡がない場合、誰しも焦りや不安を感じるものです。この記事では、面接結果の連絡を受けるまでの平均日数、結果を待つ間にできること、フォローアップをする際に心がけることについて説明します。
目次
外資系企業の採用プロセスを理解する
面接後、いったいどれくらい待つ必要があるのでしょうか。外資系企業における一般的な採用プロセスの手順を知れば、その答えが見えてきます。
(1)宣伝:採用プロセスは企業がポジションを公開し、募集の受付をスタートすることから始まります。
(2)事前審査:採用担当者(採用マネージャー)が面接を行う前に、HRは提出された応募書類を元に候補者を事前審査します。
(3)面接1:事前審査の後、採用担当者が、その仕事の候補者数名に面接した上で決定する場合がほとんどです。面接は、1回あるいは複数回実施されます。
(4)面接2:最初の面接の後、会社はあなたに次のステップを説明します。2回目(あるいは2回以上)の面接が実施される場合があります。採用担当者とHRによる面接に加えて、採用している部門とは異なる部門の第三者を面接プロセスに入れて、客観性を担保する会社もあります。
(5)最終決定:すべての面接を終えた後、採用担当者、HR、およびその他のチームメンバーが面接した候補者について結果を話し合い、採用の最終決定をおこないます。
ざっとこのような5つのステップで採用面接は実施されています。
面接で聞かれる質問についてはこちらを参照。
直接面接官(できればHR)に結果が出るタイミングや次の面接のタイミングの目安を聞いてみてもいいでしょう。
そうすることで、面接後の返答を待つ間、自信を深めることができますし、何より見通しを持って計画的に就職・転職活動を行なうことができます。
面接結果の連絡は24日後
面接結果の連絡の速さは企業によって大きく異なります。ある調査によると、面接後、フィードバックを受け取るまでにかかる時間は次のようになっています。
- 申請してから数週間以内に雇用主から結果を聞く:44%
- 申請してから1週間以内に結果を聞く:37%
- 1日以内に結果を聞く:4%未満
- 平均24日(営業日ベース)
面接後の平均的な連絡時間は24日(営業日ベース)となっていますが、業界によって異なります。エレクトロニクスや製造業などの企業は、面接後平均16日以内に合格者に連絡を行うようです。エンジニアリングでは、オファーまで最大30日かかる場合があります。ホテルなどのホスピタリティ・レクリエーション産業は、最大39.5日とさらに長くかかります。行政機関の場合は平均38日以内とされています。
結果を待つ日数が長くなる理由
面接の結果がすぐに教えてもらえない理由として考えられるのは、身も蓋もない言い方をすれば、会社があなたを雇うことにそれほど興味がないことです。
しかし、次のような要因から面接後の結果待ちの日数が長くなる場合もありますので、すぐに落ち込む必要はありません。
- まだ他の候補者の面接を行っているケース:すべての候補者の面接が終了していない場合、あなたの面接の結果は他の候補者との比較になるため、連絡する時間に影響する場合があります。
- 重要な意思決定者が休暇中であるケース:採用は時間のかかるプロセスであり、意思決定者が採用プロセス中に休暇に入ってしまう場合があります。この場合、採用プロセス全体が遅れる可能性があります。
- 会社が何か他のものを優先しているケース:採用担当マネージャーが大きな別の課題に直面していたり、他の業務に忙殺されていたりする場合、面接結果を決めるのに時間がかかる場合があります。
- 会社が最終決定を急いでいないケース: あまり重要でないポジションに関する採用であったり、逆に非常に重要なポジションで、じっくり吟味して候補者を選択したい場合です。
- 採用担当マネージャーが求人を保留にしているケース:保留にする理由はいろいろありますが、採用の予算が削られた、ポジション自体がなくなった、社内の別のところから候補者がでてきた、などの場合があります。
- 採用担当マネージャーが応募書類の確認に取り組んでいるケース:各種応募書類の中身のチェックで忙しい状態かもしれません。
- 採用担当マネージャーがあなたのLinkedInやFacebookなどのプロフィールをチェックしているケース:過去の投稿などを会社が分析した結果、あなたを前向きに評価しなくなることもあるかも知れません。
待っている間に何をすべきか?
面接結果の連絡を待つ間、何をすべきでしょうか?
次の6つのアクションを検討してください。
(1)お礼状を送る
(2)すぐに行動したいという衝動に耐える
(3)追加情報を送信してみる
(4)会社に連絡してみる
(5)セルフケアを行う
(6)転職エージェントを使っている場合、代わりに問い合わせてもらう
(1)お礼状を送る
面接の後は、可能な限りお礼状を送ってください。このとき、面接に呼んでくれたことに感謝の意を表します。面接で話したたことを思い出しつつ、お礼状に自分の熱意をアピールします。
多くの人はお礼状を電子メールで送信します。本当に差をつけたい時は郵便で送付すると目立つようになる可能性があります。
また、面接官のメールアドレスが開示されていない場合が多いと思いますが、その時は、HRや採用担当者など、メールをやりとりしている人に感謝の気持ちを伝えて欲しいと告げましょう。
お礼状についてはこちらの文面を参考にしてみてください。
お礼状のサンプル:
Subject line: Thank you for your time
Dear [name]
I wanted to say thank you for taking the time for meeting with me regarding the opportunity for [position name]. I believe that the position will allow me to fully utilize my skills in [area of expertise and/or your experience].
I am very excited about the opportunity to be part of your organization and particularly interested in [your activity after you join].
I now understand that [ABC company] is moving toward [state what the company is planning to do]. I feel confident that my experience in [area of experience] would enable me to fill the job requirements effectively.
Please feel free to contact me if I can provide you with any further information. I look forward to hearing from you soon.
Sincerely,
[Your name]
(2)すぐに行動したいという衝動に耐える
その会社の結果がでていなくとも、就職・転職活動はそのまま継続しましょう。過度に楽観視し「結果が出るまで何もしない」というのは良い方法ではありません。
しかし、面接をした会社にお礼状を送った後は、じっと待つしかありません。不安になって何度も電話やメールをする人がいますが、これはおすすめできません。仕事がないので必死に取り組んでいるように見えてしまい、採用をネガティブに思われる、あるいは、採用時の待遇が低くされる可能性があります。
(3)追加情報を送信してみる
会社があなたのこれまでの業務内容や他の資料の送付を要求した場合、できるだけ早急にそれらを送ってください。依頼された資料の送信に時間がかかるほど、面接の結果を待つ時間が長くなります。これらの資料をすばやく提出することで、自分がその仕事のポジションに興味を持っていることをアピールできます。
(4)会社に連絡してみる
面接後10〜14日で返答がない場合、会社に対し一度連絡してみるのもいいでしょう。連絡がついて熱意を伝えることができれば、採用担当マネージャーにあなたが熱意のある候補者だと思ってもらえます。ただし、(2)のように過度に連絡するのは禁物です!
なかなか結果が出ないという場合、以下のメール文言を参考に連絡してみてはいかがでしょうか。
2週間経っても結果が来ない場合
Dear [hiring manager or HR name],
I hope you’re well! I’m following up on the [job title] role. It was really nice to meet with you and your team and I am looking forward to hearing from you. Please let me know if I could provide more information to help you in the decision-making process.
Thank you,
[Your name]
1ヶ月経っても結果が来ない場合
Dear [hiring manager or HR name],
I hope you are well. Once again, thank you for your consideration and time. I really enjoyed my conversations with you and your team at [name of company]. I found the details you shared about [what was discussed in the interview] very inspirational. As I am interested in pursuing a career in this industry, I would be keen to get your further insights as to the industry and my skills I can utilize and further develop in this industry.
It would be much appreciated if you could spare 20 minutes of your time. Please let me know if you are available for a quick phone call in the next week or two?
Thanks again,
[Your name]
(5)セルフケアを行う
面接結果の回答が得られないのはつらいことです。だからこそ、自分自身をケアしてあげてください。平均24日を思い出し、すぐに結果が出なくても焦る必要はない!と自分に言い聞かせてみてください。このように自分をいたわることは、前向きに就職活動・転職活動を継続する上で欠かすことができません。
(6)転職エージェントに問い合わせてもらう
転職エージェント経由で応募している場合は、転職エージェントに結果を聞きます。本来、転職エージェントは転職者のためにサービスを提供している訳ですから、ある程度気軽に聞いても大丈夫です(エージェントも早く採用して欲しいと思っているはず)。
転職エージェントは、通常、応募先企業がどの程度の期間で連絡をくれるのかを把握しています。もし、結果が想定より遅い場合は、エージェントが応募先企業に結果を聞いてくれます。
まとめ
ドキドキする面接の結果待ちの時間。
外資系企業の面接プロセスとなぜ時間がかかるのかを理解することが大切です。また、結果を待っている間にできること6つをうまく活用できれば、単にダメ出しを待っているだけの状態から、ポジティブな結果へ転換できる可能性もでてきます。今後の就職・転職活動にサンプルも有効活用してみてください。